2008年6月6日金曜日

Antarctic_Seeing

最近、世間ではやや過剰ぎみにエコが叫ばれています。とてもいいことだと思いますが、「なぜ今になって突然こんな勢いで?」とか「どうせエコならもっと極端にやれば。」などといったいろんな考えが頭をよぎってしまいます。当然目にするニュースもエコ関連のものが非常に多く、今日は南極のニュースを見ました。地球最後の秘境といわれるThe_Antarctic_Continent(南極大陸)ですが、実は今この大陸に観光客が押し寄せているようです。南極旅行を扱う国際南極観光業者団体によると、南極を訪れた観光客は1992年で6700人だったのが、2003年あたりから急増し始め、2006年には一気に3万人を超えたそうです。観光業者は笑顔ですが、ここでまた環境のことを考えると喜べない話もあります。ペンギンなどの繁殖への妨害や環境汚染などが心配され始めているのに加え、以前から懸念されていた海難事故も起きてしまいました。昨年の11月に大型観光船「エクスプローラー」が、南極半島沖の南シェトランド諸島付近で氷山に衝突し沈没しました。幸い全員が別の船に救助されて無事だったのですが、沈船からの海洋汚染が心配されており、南極観光ブームによる、過密なスケジュールが引き起こした事故だといえるでしょう。そんななかで、南極観光の玄関口でもある南米パタゴニアの最南端の港町ウシュアイアでも、南極と同じような環境破壊の問題が起こり初めていました。最近は、南極景気をあてこんで、南米中から職を求めた人たちがたくさん流入、ウシュアイアもここ20年ほどで人口が10倍の7万人を数えるまでになってしまいました。とうぜん町は手狭になり、町の外れにあるナンキョクブナの原生林は切り倒されてしまいました。さらに、不法滞在しているボリビア人たちによって、そこにスラムが作られようとしており、治安はとても悪化しています。この町のシンボルはペンギンで、この町を歩くと小さなお土産から大きな壁画までたくさんのペンギンキャラクターに出合うことができますが、そんな光景も今後の行動次第では、あと数年のものかも知れません。

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