2008年6月3日火曜日

mangrove

最近ますます地球温暖化に対する危機が叫ばれています。そんな中である記事を目にしました。それはマングローブという植物が地球温暖化を救うかもしれないという記事です。マングローブは、熱帯・亜熱帯地域の海の干潟や河口部で育つ100種類以上の植物の総称です。日本では、沖縄県の西表島などで見ることができます。干潮時のマングローブは、陸上の森林と変わらないように見えますが、潮が満ちてきて満潮になると、海の中に生えている森となるので「海の森」と呼ばれています。マングローブの最大の特徴は、葉っぱはもちろん、種類によっては根っこでも光合成をしていることです。つまり沢山の二酸化炭素を吸収してくれるのです。マングローブが二酸化炭素を吸収して地中に炭素として固定化する量は、陸地のほかの植物に比べて5~6倍に達することもあります。成長したマングローブ50本で人間一人が1年間に輩出する二酸化炭素をほぼ吸収できると言われています。また、マングローブは他の植物に比べて成長が速く、1年間で2~3mも育つ種類もあります。マングローブはたくさんの二酸化炭素を吸収し、地球温暖化の抑制に役立つだけではありません。海岸線に並んだマングローブの森は「みどりの防波堤」として、津波や台風から人々を守ってくれます。また、陸地からの土砂が海に流出するのを食い止め、砂や泥で覆われると死んでしまう珊瑚礁を守る役割も果たしています。さらに、マングローブの根がつくりだす安全な空間は命のゆりかごとして、幼い魚やカニ、エビなどをたくさん育てます。そんなマングローブはエビ養殖池づくりのために伐採されたり、薪や炭の原料として乱伐されたりと、ここ数10年で急激に減少しているそうなのです。環境問題を考えるうえで、排気ガスを減らすことや資源のリサイクルをすることも当然大切ですが、このマングローブについて考えるのも同じように大事なことだと思います。こういった意識を一人一人が持つことが何よりも大切なことなのではないでしょうか。

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