2008年5月29日木曜日

GrayZone

最近というか去年からグレーゾーン金利という言葉をよく聞きます。これは債務整理をして過払い金を取り戻すという弁護士さんたちの小遣い稼ぎが元で有名になった言葉です。現在借金で苦しんでいる大勢の人は、グレーゾーン金利と呼ばれる高い利息を払っています。長期間返済している場合は逆に払いすぎているということもあり、過払い請求をすればお金が返ってくるケースもあるのです。日本には「利息制限法」と「出資法」という2つの法律があります。利息制限法では利息の上限を元金が10万円未満の場合は年利20パーセント、10万円から100万円の場合は年利18パーセント、100万円以上の場合は年利15パーセントと定めています。ところが出資法では上限が年利29.2パーセントとなっているため、多くの消費者金融業者がこの利率にしているのが現状です。これは利息制限法に照らし合わせてみると明らかに高すぎる金利です。そしてこの金利の差はグレーゾーン金利と呼ばれて社会問題にもなっています。この債務整理の手順は、まず法律事務所が相談を受けた後、どこからいくら借金をしているかなどの債務調査を開始します。そして同事務所の弁護士が窓口とあって、債権者と返済額や返済方法について協議をします。その後で「債務弁済契約」を取り交わし、そこで決めた額を今後返済していくということになります。この際に、利息制限法に基づいて計算し直すために借金の額が減り、月々の支払いも少なくなったり、返済期間を短くしたり、あるいは借金を一括返済することも可能になるようです。しかも、債務整理を依頼すれば、金融庁からの通達で債権者は直接取立てができなくなるため、厳しいプレッシャーから開放されるというメリットもあるようです。とはいうものの結局は金融側がとっていた金利の一部分を変わりに少しだけ法律事務所に回してくださいと言っているようなもので、当然その後はブラックリストに載ってしまったり、社会的な信用もなくしてしまいます。法律事務所もそのことよりも借金が減ることを猛烈にアピールしてくるので、将来的にどうでもいい人は債務整理をしてみてもいいとは思いますが、そうでない人はうっかり乗せられてしまわないように気をつけたほうがいいでしょう。そもそも金利を承知の上でお金を借りているわけなのですから。

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